ワーク・ライフ・バランスの"バランス"って表現はどうなの?

最近、セミナーやイベントに参加するとこの"バランス"って言葉、誤解を生む表現だという話を良く聞きます。先日もパク・ジョアンさんやイケヤ・ジャパンの泉川さんからも同じ話を聞きました。また今回"労働基準広報"の第2回「ワークライフバランスの捉え方」にも取り上げられています。日本IBMではワークライフインテグレーションと呼んでいるようです。私も同様に感じていて、ダイバーシティなどの言葉を多様するようになっていました。

そんな中先日、中央大学が主催する市民講座に参加してきました。講師は文学部の都築 学教授。仕事、労働を心理学の観点から研究されており、ワーク・ライフ・バランスについても見識がある方です。

教授曰く、バランスを取るとは固定することではなく、いつも動いているもの。あるときは仕事が90で人生が10の時もあるし、またその逆の時もある。車のハンドルみたいなもので、遊び・ゆとりと考えると良い。どんなに運転が好きでもまた運転がうまくてもハンドルを固定するということは極度の緊張感がともない、長く続くものではない。F1ドライバーには敬意を表すると話してくれました。重要なのは自分で選択し、決定し、バランスを取る(取り続ける)ことと結んでおられました。

なるほどな。考え方、言い方だなと思いました。"マネージメント"や"インテグレーション"を使おうとしていた自分でしたが考え直し"バランス"で行こうと思ったしだいです。

 

教授から参考になったお話をもう二つ。

・働く事は人生のキャリアを積み重ねること。"キャリア"は"わだち"の意味。働く事にはボランティアや家事労働などの無償の仕事もある。人生には有償・無償の仕事に関係なく多様な(複数)の役割や地位があり、心理学的には人間は多様なほど生き生きしているものだ。

・多くの人は毎日が平凡な暮らしである。毎日同じ事を繰りかえすことこそ意義がある。NTT東日本のCMに"イチローはなぜ、同じ毎日を繰り返しているのに未来をつかめるのか?確かな一歩の積み重ねでしか未来には行けない。・・・・。"があるが同じ事を繰りかえすことによって、"自己の内的自由への道を獲得する事ができる(ドイツ ボルノウ 「練習の精神」から)"。同じ事が出来るからこそ、いろいろな事に対応でき、柔軟性が高くなるのだ。

 

多様性を心理学的見地からお話頂いたのと、同じ事を繰り返す事の重要性(継続は力なり)を教えて頂いた事はとても貴重でした。大学時代あまり勉強をしなかった私ですが、面白い話が聞け他の大学の講座も覗いてみたいなと思った自分でした。

 

 

ページトップへ

プロフィール

ワーク・ライフ・バランスコンサルタント 羽生田 清
ワーク・ライフ・バランス実現に貢献するため、導入支援サイトWLB-is(ウィズ)を立ち上げました。
「優れた個人の力」と「優れた組織」で時代を生き抜く活動の支援をさせて頂きます。