男女共同参画社会づくりに向けての全国会議 Part2

第2部はパネルディスカッション。参加者は河野真矢子さん(キリンアンドコミュニケーションズ株式会社 代表取締役)、成澤廣修さん(文京区長)、山下由美さん(農業者 愛媛県宇和島市)でした。企業、行政、農業と多方面からの意見が出てきたので楽しい時間でした。

 

まずは河野さん。キリンビールの子会社で売上げは13.4億円(2009年)、従業員は304名(2009年12月)、2割が女性で最近の採用は3-4割が女性という会社です。

導入経緯としては多くの企業と同じく経営戦略の一環としての位置付けで、

1.企業競争力の向上

2.社会的要請の高まり

3.将来への優秀な人材の確保

で「多様な人材が活躍できる」=「多様性の重視」がキーワードということでした。成果として女性の経営職比率の増加(2006年 1.7% 31名 → 2009年 3.0% 57名)、女性社員の離職率の低下などをあげられていました。また企業戦略であるとの言葉が何回も出てきました。あとは長時間労働が問題となっているということ。それから保育所の整備など企業だけでは行えない事があり、社会(行政)との一体化が必要との話もありました。

 

次に成澤さん。ご存知のように区長自ら育児休業を取り、率先垂範に努めておられます。ただ、ご自分でおしゃっていましたが、公務員でも一般的な立場とは違い、選挙で選ばれる立場で休暇や勤務時間が決められているわけではなく、育児休業も制度があるわけではないので「なんちゃって育休宣言」とのことです。周りでは賛否両論であった事も話されていました。確かにそうでしょうね。ただ、バックアップ体制(災害時など)はきちんと準備したとの事です。男女共同参画やワーク・ライフ・バランスを推進されているとの事です。

一点データからですが、公務員や大企業だから育休がとりやすいとの誤認識があるとのこと。データからは逆に中小企業ほど多くとっているとの話でした。あと、義務化などクォータ制についてのお考えがありましたが、成澤さんは如何なものかとの意見でした。議論が深まらないし、専業主婦(主夫)をするのも個人の考え方。多様性(ダイバーシティ)を重視した方が良いのではとのお話でした。

 

最後が山下さん。家長制が色濃く残り、JAなどもその様でした。ただ、良い面として3世代同居など家族の繋がりが密であると話されていました。女性だけで"津島あぐり工房-農産物加工施設"の立上げを行ったり、JICA専門家としてタイに出向き農業指導をされていました。お話の節々に強い意志を感じました。"安全安心な農作物を作りたい"、"農業が好き、農村が好き"、"一生懸命働く"などの言葉はそれを象徴していました。

 

全体を通して共通であったことは3つ。

・トップ(社長、首長など)のコミットメントが重要

・女性の意識改革が重要

・個ではない。家族(パートナー、親・子ども、会社では従業員)が大事。

でした。私も同感だと思います。

 

一番気に入った言葉は山下さんの"言って理解しない人は無理。一生懸命働き、背中を見せることにした"。夫、子供、両親やJA、地域社会の皆などに取ってきた行動ではないでしょうか。経験に裏付けされた貴重な言葉だと感じました。今はみんなの協力を得ているとの事です。

日産のダイバーシティ推進室の高橋さんが話されていた"目立つことが重要。でも同姓からも嫌われますよ"にも通じますね。社会的な理解もまだまだですが、こんないい事やったもん勝ちなんて私は思ってもいます。

 

 

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プロフィール

ワーク・ライフ・バランスコンサルタント 羽生田 清
ワーク・ライフ・バランス実現に貢献するため、導入支援サイトWLB-is(ウィズ)を立ち上げました。
「優れた個人の力」と「優れた組織」で時代を生き抜く活動の支援をさせて頂きます。