北欧 ノルウェーのワーク・ライフ・バランス
昨日、ノルウェー大使館にてノルウェー外務次官ならびにノルウェー企業のDNV社の副社長を招いての"ワーク・ライフ・バランスがビジネス成功の鍵を握る?"と銘打ったセミナーがあり、参加して来ました。今まで自分が思っていたこととは違ったり、新しい発見がありましたので2回にわたって書かせて頂きます。
基礎知識ですが、ノルウェーはヨーロッパ北部に位置し、人口が480万人。日本で言うと福岡県(500万人、2005年)と同じ人口規模の国です。千葉県が600万人、北海道が560万人なのでそれより少ない国なのです。私はサーモンがおいしいというイメージくらいで正直あまり知りませんでした。
まずは、外務次官のスピーチからです。
題名は"ワーク・ライフ・バランスとノルウェーのCSR政策"。
私は"CSR政策"という言葉自身を初めて聞きました。CSRとは企業の社会的責任と認識していたので政策という言葉とくっついた事自身以外でした。Wikipediaで調べて見ると出てくるのはEUと中国。USや日本などにはあまり見られませんでした。EUは国ではありませんが政府が企業の存在について大きな方針を掲げている様でした。
因みにEUでは"CSRとは社会的な存在としての企業が、企業の存続に必要不可欠な社会の持続的発展に対して必要なコストを払い、未来に対する投資として必要な活動を行うことである。"となっていました。一方アメリカでは"企業が株主のものであるとする考え方が徹底されており、一般の市民も多い株主への説明責任という観点から、企業のCSRへの理解、認識は歴史的に深い。しかしながら、ワールドコム、エンロンの事件にみられるように、しばしば企業の社会的責任についての考え方は企業収益と企業価値の向上(株式総額の向上)への指向によって歪められてしまうことも多い。"となっています。これについてあまり深くは突っ込みませんが、ベースの違いがあるように思いました。
国としても
・人権の尊重(平等)
・従業員(労働者)の満足
・環境と気候への配慮
・汚職対応と透明性
をCSRとしてあげているとの事でした。
ワーク・ライフ・バランスに注目すると、ノルウェーでは既に物質的には満たされており(これを言い切ってしまうのもすごいと思いました。)どう生きるかが問題となり、いろいろなワーク・ライフ・バランス施策が実行されているとの事でした。そんな中、次官が述べていたことは"ワーク・ライフ・バランスをレジャー(余暇)時間の確保とすり変えてはならない"とビシッと言っていたのも印象的でした。
具体的数値ですが、
・25-60才の女性の80%が働いている。
・3才以下の子供を持つ女性の75%が働いている。
・3-6才の子供を持つ女性の84%が働いている。
・男性の育児休暇の取得が 1990年2.3%だったのが2009年では90%になった
・国が男性の育児休暇に対し、10週間 80%の賃金の保証をする
・待機児童"0"を実現。84%の女性が保育施設を利用している
などなど。。
すべてOKではないが、大きな効果をもたらしているとの事でした。
私としては今までは消費税が24%とデンマーク、スウェーデンの25%に次に高かったり、人口が480万人と少なかったりという要因がこのようなワーク・ライフ・バランスを実現していると思っていましたが、ベースとなる国民の考え方、人生観、それからこれを後押しする国のCSR政策が非常に大きく影響しているなと感じました。
もう一人のスピーカーのDNV社の副社長が
企業は"お金を稼ぐため(経済活動)にエネルギーを使うのでなく、省エネ(環境保全)の為にお金を使う"と言っていたのが印象的でした。きちんとしたビジョンを持ち、未来に対する投資を怠らない姿勢に新しさを感じました。
次回はこの副社長は話したビジネスと女性の活躍についてコメントします。

